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EOSノースアメリカ社、「AM Turnkey」プログラムの提供を開始−産業用3Dプリンティングの障害を取り除く

August, 21, 2023--「緊密な連携が、当社の顧客に最良の結果をもたらすとわれわれは考えている」

オリバー・ジョンソン

EOSノースアメリカ社(EOS North America)の「Additive Minds」応用工学グループは、「AM Turnkey」コンサルティングプログラムの提供開始を発表した。積層造形(additive manufacturing:AM)製造を成功させるために「必要なすべてのステップ」を改善することによって、産業用3Dプリンティングに伴う一般的な障害を取り除くものだという。AM Turnkeyプログラムを修了した顧客には、自社装置に対する製造証明の保証が与えられる。

EOSノースアメリカ社の応用技術担当シニアバイスプレジデントを務めるグレゴリー・ヘイズ博士(Gregory Hayes)は、次のように述べた。「AM Turnkeyは、顧客要求に基づいて構築されている。われわれが一般的に共に作業する組織は、市場リーダー、業界破壊者、国家研究機関である。これらのクライアントは、工学的な障害、AMシステムの実装、社内チームのトレーニングによる遅延が許されない、優先度の高いプロジェクトに従事している。緊密な連携が、当社の顧客に最良の結果をもたらすとわれわれは考えており、AM Turnkeyプログラムは、顧客が望む製造結果を実現するために当社が尽力していることを表す、さらなる取り組みである」。

EOS社は、テキサス州フラッガービルの技術センター内に、AM Turnkeyプロジェクトを収容するための専用のセキュアエリアを設けている。同チームは、Additive Mindsのエンジニアとサービス技術者によるリアルタイムのプロジェクト管理と監視を提供する。

AM Turnkeyのパイロット顧客は、バッジを付けた従業員をオンサイトに配置して、材料科学から製造や後処理にいたるまでのプロジェクトの全段階において、EOS社と直接協業することができる。

EOS社によると、AM Turnkeyプログラムには、顧客のプロジェクトの工程と要件に合わせて調整された詳細なプロジェクトマッピングに加えて、3Dプリンター設定、セキュアなシステム構成、国際武器取引規則(ITAR)に準拠する専用の装置ベイが含まれている。

また、プロジェクトの期間を通して、システムを購入した顧客と同じサービスがすべて利用可能で、例えば、オンサイトでAdditive Mindsエンジニアリングチームの支援を受けることができる。顧客はさらに、それぞれの希望に応じて、製造証明の保証を受け取り、トレーニングを引き継ぐことができる。

「AMは、今後もその用途を開拓し、さらに広い製造分野へとそのシェアを拡大していく。AM Turnkeyは、産業用3Dプリンティング分野の加速化とリスク軽減を推進する組織としてのEOS社のすべての強みを生かした、比類ないサービスである。このサービスは、AMの知識を持ち、製造を成功させるために何が必要かを把握し、EOS社と協力して自社装置に取り組むことが、製造へのその応用を格段に迅速に実現するための手段であることを理解する組織を対象に、構築されている」と、EOSノースアメリカ社のグリン・フレッチャー社長(Glynn Fletcher)は述べた。