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ひねりを加えた多材料3Dプリンティング

June, 30, 2023, Cambridge--ソフトロボットや構造複合物のための螺旋状フィラメントの回転多材料プリンティングを開発。
自然の材料は、ストレートであることはめったにない。われわれの身体で、タンパク質は螺旋状フィラメントに組み立てられる。これによりわれわれの筋肉は収縮可能になり、植物は形状を変える。セルロースファイバが細胞壁内で螺旋状に配置されているからである。

生物システムを構成する螺旋構造を模擬しようとしている研究者は、新しいツールを作る必要がある。それは、プログラマブル局所構成、アーキテクチャおよび特性で様々な材料を正確にパタン化できるものである。

ハーバード大学SEASの研究チームは、ヘリカルフィラメントを作るために回転多材料3Dプリンティング法を開発した。この新しいアプローチを使ってチームは、人工筋肉と弾力性のあるラティスを設計、作製した。ソフトロボットや構造化アプリケーションで使用するためである。
研究成果は、Natureに発表された。

SEAS、生物学的にインスパイヤされたエンジニアリングHansjorg Wyss教授、Jennifer Lewisは、「われわれの積層造形プラットフォームは、生物からヒントを得たモチーフで、多材料構造物質の生成に新たな道を開く」とコメントしている。同氏は、論文のシニアオーサ。また、Wyss Institute.のCore Facultyメンバーである。

新しいプリンタヘッドは、4つのインクカートリッジで構成されており、その各々が異なる材料を実装できる。インクは、複雑なノズルから供給され、多材料は同時にプリントされる。ノズルが回転、移動するにつれて、押し出されるインクが、ヘリカル特性を内蔵したフィラメントを形成する。

「回転多材料プリンティングにより、われわれは機能ヘリカルフィラメントと精密制御されたアーキテクチャの構造ラティスを生成でき、究極的パフォーマンスを実現できる」と論文の筆頭著者、SEASポスドクフェロー、Natalie Larsonは、コメントしている。

材料のExtended Tarr Family教授、Davide Calarkeと協働してチームは、ヘリカルエラストマアクチュエータフィラメント形式で人工筋肉ををプリントした。これは、電圧を印加すると収縮可能である。導電性電極は、ソフトエラストママトリックスにエンカプセルされた絡み合うヘリックスを形成している。そのヘリカル電極がどの程度しっかり巻かれているかを調整することで、これらのアクチュエータの収縮反応をプログラムできる。

チームは、ソフトなマットレス内の金属スプリングのような、柔らかで適応性のあるマトリクス内に剛性ヘリカルスプリングを埋め込むことで多様な剛性の構造ラティスも設計した。その材料の全体的合成は、マトリクス内部のスプリングの固さを調整することでチューニングできる。このチューナブルヘリカル構造を使って、ソフトロボットシステムの関節、ヒンジを作ることができた。

次にチームは、この新しい3Dプリンティング法の能力を利用してもっと複雑な構造を作ることを狙っている。「より極端な内部特性のノズルを設計、構築することで、これらバイオインスパイヤされた階層構造の分解能、複雑さ、パフォーマンスは、さらに強化される」とLarsonは話している。