June, 30, 2023, WEST LAFAYETTE--特許申請中のパデュー大学の方法を利用して、スマート医療デバイス、スマートロボットやスマートセンサを備えた他の製品のメーカーは、デバイス設計と製造を簡素化できる。同方法は、フィラメント圧電ポーリング(分極)と3Dプリンティングを単一のプロセスに統合している。
従来のセンサ材料は、スマートセンサ実現に適した圧電特性をもっている。一方向に応力を与えると他方向へ電圧を生ずる。これらの材料は、センサの基本特性の中でも印可された応力の大きさを計測できるが、3Dプリンティングには使えない。
3Dプリンティング(AM)は、従来製法に対して複数の利点がある。平坦オプションを超えた部品の形や形状のカスタマイズを含む。とは言え、3Dプリンティングで使用されるポリフッ化ビニリデン(PVdf)フィラメントには、強い圧電特性がない。その双極子はランダムな方向を向いているので、生成電圧は少ない。結果、従来の(PVdf)フィラメントは、応力のよい指標ではない、また電力分極は、後処理で行われなければならないので時間とコスト増になる。
Purdue Polytechnic Instituteの研究者は、3Dプリンティングと電力分極を電力分極アシスト積層造形(EPAM)という単一プロセスに統合した。それは、プリント中にPVdFフィラメントの双極子を配列する、これが印可されている応力の優れた指標になる。これにより3Dプリントされたパーツは、強力なセンシング機能と、カスタマイズされた形状の両方をもつことになる。重要な点は、それが時間とコストの節約になることだ。
Purdue Polytechnic Insatitute、光学技術部(School of Engineering Technology)、准教授、Robert Nawrockiによると、EPAMプロセスは、ストレッチングと分極の両方を同時達成する。これは、分極に必要な条件である。
「EPAMプロセス中、溶融したPVdFロッドを延ばすことで、膜面のアモルファスストランドを再配置し、印可された電界が、双極子を同じ方向へ調整する。EPAMプロセスは、自由形状のPVdF構造をプリントすることができ、βーフェーズ形成を誘導する、つまりこれは主に圧電反応に関与している」(Nawrocki)。
「ピコクーロン/Newton、pC/Nで計測された圧電活動は、圧電出力電圧に基づいて計算された。EPAMプリントされたPVdF膜の平均圧電活動は、47.76 pC/N、極性のない3Dプリントされた膜9.0 pC/Nよりも5倍程度高い。極性のない3DプリントされたPVdF膜、電界なしの3Dプリンティングは、双極子配列にならないことを示していた」(Nawrocki)。
EPAM法を商用化する次のステップは、単一の3Dプリンティング装置の構築である。これは、ライブポールPVdF、電極、構造も含んでいる。