ロボット､ペースメーカーなどのカスタムセンサを3Dプリンティング

October, 4, 2022, Stockholm--新開発の3Dプリンティング技術を使って､昆虫サイズのカスタマイズ電子｢マシーン｣をコスト効果よく製造できる｡これは､ロボット工学､医療デバイスなど､進んだアプリケーションを可能にする｡

そのブレイクスルーは､チップベーズMEMSにとって潜在的なゲームチェンジャーと見なせる｡このミニマシーンは､スマートフォンや自動車など､数百の電子製品向けに大規模製造される｡そこでは､正確な位置決めを行う｡しかし､航空機の加速度計や個別マシーンの振動センサなど､少量でより特殊なセンサの製造では､MEMS技術は､高価なカスタマイズを必要とする｡

KTH Royal Institute of Technologyの研究リーダー､Frank NiklausによるとNature Microsystems & Nanoengineeringに発表された新しい3Dプリンティング技術は､従来のMEMS製造の制約を回避する方法を提供する｡

｢製造プロセス開発､デバイス設計最適化のコストは､少量製造にスケールダウンしない｣(Niklaus)｡結果は､準最適市販のMEMSデバイスか､経済的に成り立たないスタートアップコストの選択に技術者が直面することになる｡

その技術の恩恵を受ける他の少量製品に含まれるのは､ロボットや産業機械､ウインドタービン向けの運動および振動制御ユニット｡

プリンタで｢ステンシル｣を作る
研究チームは､2光子重合化というプロセスに立脚している｡これは､サイズ数百ナノメートル(nm)の物体を高分解能で製造できる､しかしセンシング機能はない｡変換素子を形成するために､その方法は､シャドウマスキングという技術を利用する､これはステンシルように機能するものである｡3Dプリントされた構造でチームは､傘のように機能にするT-形状横断面を備えた形体を製造する｡次に､その上から金属を堆積する､結果は､サイドに金属被覆がないT-形状の物体｡つまり､Tの上面の金属が､その構造の残りから分離されている｡

この方法により､比較的安価な商用製造機械を使ってカスタム設計のMEMS加速器を10個程度製造する時間はわずか数時間である､と同氏は話している｡その方法は､MEMSデバイスのプロトタイピング､年に数万バッチの小サイズおよび中サイズから数万のMEMSセンサを経済的に成り立つ方法で製造することができる｡

スタートアップコスト削減
｢これは､これまではできなかったものである｡従来の半導体技術を使ってMEMS製品を製造するスタートアップコストは数十万ドルのオーダーであり､リードタイムは数ヶ月かそれ以上だったからだ｡3DプリントされたMEMSによる新機能は､MEMSやセンサ製造における新しいパラダイムとなる｣と同氏は話している｡

｢安定性は､MEMS製造における単なる利点ではなく､それは必須である｡この方法は､多くの種類の新しいカスタマイズデバイスの製造を可能にする｣｡

(詳細は､https://www.kth.se)