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ウレンド社、「Dyndrite LPBF Pro」ソフトウェアに対するレーザパス最適化ツールを発表

October, 1, 2024--積層造形ソフトウェアを提供する米ウレンド・テクノロジーズ社(Ulendo Technologies)は、「Dyndrite LPBF Pro」のアドインとなる、レーザパスを最適化するソフトウェアツールを発表した。

ウレンド社は、シカゴで開催された展示会IMTSにおいて、米ダインドライト社(Dyndrite)のソフトウェアに対するこのアドインを発表した。

ダインドライト社のLPBF Proアプリケーションは、レーザ粉末床溶融結合(LPBF)方式の3Dプリンティング技術を利用するユーザーの造形速度の向上とコストの削減を支援することを目的に設計されている。

ウレンド社は、同プラットフォームの豊富なAPIを使用して、「Ulendo HC」(heat compensation:熱補償)機能を開発した。この機能は、LPBF方式プリンターのレーザパスを解析および最適化して、平均変形を50%、残留応力を88%削減するもので、ウレンド社の創業者であるチネダム・‘チ’・オクディレ氏(Chinedum ‘Chi’ Okwudire)がミシガン大学で行った研究を基に開発されている。Ulendo HCは、失敗を重ねて解決策を見つけるという「コストと無駄の多い」部品造形計画のやり方をなくすことにより、不良品の数を減らすと同時に、部品品質と生産再現性を向上させるという。また、応力と変形に対処するための一部の後処理の必要性も低減するとされている。

このレーザパス最適化機能を使用することでユーザーは、スキャン戦略を選択するための試行錯誤のやり方を回避して、レーザパスを自動的に最適化することが可能となり、熱によるゆがみや部品のストレスは大幅に軽減される。ウレンド社によると、レーザ粉末床溶融結合装置を使用して金属部品を製造する場合、特に、高価な金属や、熱による応力や変形に対処するためにかなりの後処理を必要とする金属を使用する場合に、非常に大きな効果が得られるという。ユーザーがこの熱最適化技術を試用できるように、アーリーアダプタープログラムが用意されている。

「高価な材料や、大きくて複雑な造形物を扱う場合は、不良品が1つ生じるだけでも、収益に多大な影響を与える可能性がある。Ulendo HCはそうした問題を取り除き、生産ツールとしてのLPBFの収益性と信頼性を高めることを目指している」と、ウレンド社の最高経営責任者(CEO)を務めるブレンダ・ジョーンズ氏(Brenda Jones)は述べた。

「われわれの目標は、顧客が新素材のプリント、より高速なプリント、薄壁のような形状のプリント、サポート材なしのプリント、表面仕上げの改善を行えるようにすることである。当社のツールに、ウレンド社が提供するようなツールを組み合わせることにより、この目標を推進することができる」と、ダインドライト社のCEOであるハーシル・ゴエル氏(Harshil Goel)は付け加えた。「Dyndrite LPBF Proプラットフォームに対するアドインソフトウェアを提供する最初の企業となった、ウレンド社を歓迎する。Ulendo HCが同プラットフォームに追加されたことで当社は、ウレンド社のような革新的な企業がソフトウェアアドインや機能を統合できる、強力な金属3DプリンティングエンジンとしてのDyndrite LPBF Proの協調的なビジョンに向けた取り組みを前進させている。ウレンド社がどのような新しい方法で当社の強力なコアツールを使用して、当社の顧客にとってこれまで困難だった造形物を実現するのか、楽しみにしている」(ゴエル氏)。