トライテック3D社、3Dプリンティング材料のSAFポリプロピレンを発表

October, 1, 2024--米ストラタシス社（Stratasys）の3Dプリンティング技術の英国プロバイダーであるトライテック3D社（Tri-Tech 3D）は、SAFポリプロピレン（SAF PP）粉末を同社の材料ポートフォリオに加えたことを発表した。

この材料は、ストラタシス社のSAF（Selective Absorption Fusion）システム「H350」向けに設計されており、硬質で耐薬品性に優れた機能部品を卓越した表面仕上げと寸法精度で量産することが可能とされている。

トライテック3D社に勤務するストラタシス社製品セールススペシャリストであるブレット・ターナー氏（Brett Turner）は、「この材料の熱制御と化学的安定性は、まさに思いがけないメリットだ。それによって部品の一貫性が高まるため、製造が難しい可能性がある複雑な最終用途部品を含む、幅広いプロトタイプや量産用途に適している」と述べた。

独BASF社のForward AMと提携して2024年初頭にリリースされたSAF PPは、自動車や産業機械などの業界の用途や、補装具や義肢装具に理想的とされている。また、軽量で水を通さず、溶接性や接着性も高い。

「短下肢装具や義足のインサートから、ハウジングやダクトのような自動車部品まで、幅広い用途に対応する」とターナー氏は付け加えた。「このような部品を正確かつ迅速に、しかも部品単価を抑えて製造できるというのは画期的なことであり、SAF PPは当社のPBF（粉末床溶融結合）製品を大幅に強化している」。

ストラタシス社は4月、SAFを使用して高解像度で正確な高精細プリントを行う「HighDef Printing」機能を提供するためのファームウェアアップデートをリリースしている。

トライテック3D社は、英国バーミンガムの国際展示場NECで開催される産業用3DプリンティングとAM（積層造形）技術の祭典「TCT 3Sixty 2025」に出展予定である。権威ある同イベントの詳細と来場登録については、こちらを参照してほしい。