Business/Market 詳細

Prusa Research社、3Dプリンター「CORE One」を発表

November, 28, 2024--チェコのプラハを拠点とする3Dプリント企業のプルーサ・リサーチ社(Prusa Research)は、2024年11月に開催されたFormnextにおいて、同社にとって「大躍進」の幕開けとなる最新製品を発表した。

ドイツのフランクフルトで開催されたFormnextで発表された「Prusa CORE One」は、より高速なプリント速度と、同社のMK4Sシステムよりも30%小さい、新しいコンパクトなデザインによって、3Dプリンターを初めて使用するユーザーに加えてプロユーザー層に訴求することを目指している。同製品は、高い人気を誇る同社のMKシリーズの既存プリンターの流れを汲むもので、同じオープン性の原則に従い、改変やアップグレードが可能である。MK4Sの現行ユーザーは、コンバージョンキットを使用して、既存のMK4SプリンターをCORE Oneにアップグレードすることも可能になる予定である(コンバージョンキットは2025年3月に出荷開始予定)。

「オープンフレームの3Dプリンターは、PLAやPETGのような最も一般的に使用される材料のプリントなど、多くの用途において依然として優れた選択肢である。われわれは、CORE OneとMK4Sがこの先何年も共存していけると確信している」と、プルーサ社の最高経営責任者(CEO)を務めるジョセフ・プルーサ氏(Josef Prusa)は述べた。

Prusa CORE Oneは、CoreXY方式のキネマティックシステムを採用し、MK4Sよりも30%大きな造形体積を備える。完全密閉チャンバでアクティブ温度制御(最大55℃)を行うことにより、さらに幅広い種類の先進材料のプリントが可能である。また、ドアセンサを含む新しい安全機能も装備されており、ユーザープライバシーに配慮して、完全にオフラインで稼働させることができる。

CORE Oneの最初のユニットは1月に出荷予定で、現在予約注文受付中である。最低価格は、1199米ドル(消費税別)または1349ユーロ(消費税込み)。

プルーサ社は2024年7月に、同社初の産業用3Dプリンター「Prusa Pro HT90」を正式に発表している。同社は当時これを、「当然の」一歩と表現していた。同社は11月、2023年に初めて発表した樹脂ベースの3Dプリンター「Prusa Pro SLX」についても最新情報を公開し、ほぼ完成品に近い製品を同社のブースに展示して、2025年6月に発売することを明らかにした。