October, 25, 2024--ストラタシス社(Stratasys)は、ファッション業界をターゲットとした、同社の最新3Dプリント技術を発表した。
積層造形を手掛ける同社によると、「TechStyle Fabric Alignment Station」は、ハイエンドのデザイナーの要望に応じて設計されており、刺しゅう、レーザー裁断、エンボス加工、2Dシルク造形といった既存の製造方法に統合することができるという。
テキスタイルにポリマーを直接3Dプリントできる、フルカラーのテキスタイル3Dプリンタ「J850 TechStyle」の進化版であるTechStyle Fabric Alignment Stationは、さらに精度が向上しており、服飾メーカーは、ポケットやワッペンなどの定められた領域内における2D造形と3Dデザインの位置合わせを自動的に行い、3Dデザインを意図した位置に正確に配置することができるとされている。
ストラタシス社のコンシューマーソリューションズ担当シニアバイスプレジデントを務めるゼハビット・レイシン氏(Zehavit Reisin)は、次のように述べた。「今日のファッション消費者はパーソナライゼーションを重視し、カスタマイズ可能なオーダーメイド品の需要を促進している。このソリューションは、クリエイティブなプロセスと生産効率に変革をもたらす」。
この技術は、試行錯誤の手間をなくし、コストを削減し、生産時間を改善すると考えられている。また、材料の無駄を最小限に抑えることによって持続可能な生産を促進するとも期待されている。
2023年には、ストラタシス社の「direct to garment」技術が、積層造形事業者グリーン協会(Additive Manufacturer Green Trade Association:AMGTA)が委託したサステナビリティ調査で使用された。この調査では、従来の製造方法から積層造形(AM)への移行をモデル化して、ラグジュアリーデザイナーシューズ8000足分のロゴアップリケ1万6000個を作成し、print-to-textile製造プロセスによってCO2e(二酸化炭素換算)排出量が24.8%削減されることを示す結果が得られた。