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エッセンティアム社と3Dフュエル社、FDM 3Dプリント材料で協業へ

August, 21, 2023--サム・デイヴィス

米エッセンティアム社(Essentium)は、3Dプリントフィラメントを製造する米3Dフュエル社(3D-Fuel)との提携を発表した。両社の材料調達の簡素化を目指すという。

この提携により、3Dフュエル社の製造が、テキサス州にあるエッセンティアム社のAS9100DとISO 9001:2015の認証を取得した施設に統合され、単一の供給業者を通して材料供給が行われることが保証される。これによって、米国で製造された材料の効率的な供給量調整と配送が確保され、顧客は両社のポートフォリオにアクセスできるようになると、両社は述べている。

3Dフュエル社は、再生可能資源由来の低炭素ポリ乳酸バイオポリマーを製造する米ネイチャーワークス社(NatureWorks)と長年にわたる関係を築いており、エッセンティアム社は、高耐熱ナイロン、PEEK、PEKK、炭素繊維強化グレードを含む、数十種類のフィラメントからなるポートフォリオを保有している。3Dフュエル社の植物由来材料を加えることで、エッセンティアム社は、FDM 3Dプリント市場のカーボンフットプリントの低減につながるフィラメントを提供することになる。3Dフュエル社も、エッセンティアム社の繊維強化に関する専門技術を利用して新製品を発表するとされており、「3D-Fuel powered by Essentium」というブランド名で展開されるこの協業から生まれた製品によって、新しいスプール設計を開発して出荷効率を高めることを計画している。

3Dフュエル社の最高経営責任者(CEO)で共同創設者のジョン・シュナイダー氏(John Schneider)は、次のようにコメントした。「3Dフュエルの顧客は、高品質の確かな材料と優れた3Dプリント技術を期待している。当社がエッセンティアム社との提携を、安易に決断したわけではないのはそのためだ。製品品質を重視するエッセンティアム社の姿勢は、ISO9001とAS9100Dの認証取得やITARの登録によって裏付けられている。ますます多くの当社顧客が、米国製造製品についてそれを要求し、期待している。この提携の結果として、より確実に材料在庫を確保して、3Dフュエルのフィラメントに対する急増する需要に対応できるようになることも、当社は期待している」。

エッセンティアム社でフィラメント製造担当バイスプレジデントを務めるライアン・ヴァノ氏(Ryan Vano)は次のように付け加えた。「革新的な最先端材料技術で知られるエッセンティアム社と、プレミアムグレードの米国産プリント材料で知られる3Dフュエル社が手を組めば、世界で最も広範なフィラメントポートフォリオの1つが顧客に提供されることになる。両社の提携は、単なる協業ではなく、3Dプリントの普及と革新を促進するものであり、この連携は、積層造形を利用する顧客が、最高品質の米国製造のプリント材料によって自社のサプライチェーンと製造プロセスを強化できることを、保証するものでもある」。

エッセンティアム社は、ハードウェアやサービスにまで事業を拡大しているが、材料の開発と供給はやはり、同社の主軸事業である。同社は2023年に入って、高性能な3Dプリント用の「画期的な」材料である「Duratem」を発表し、その後、-60℃に耐えられるポリカーボネートの3Dプリント材料を発表している。2022年のFormnext後に、TCTはエッセンティアム社がオンデマンドの積層造形サービスを提供開始する予定であることも報じており、2023年3月には同社がこれを認めている。