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3Dプリントされた生きた耳を患者にインプラント

June, 15, 2022, New York & San Antonio--臨床病期再生医療会社、3DBio Therapeutics (3DBio)と小耳症先天性耳奇形研究所(Microtia-Congenital Ear Deformity Institute)は、AuriNovoインプラントを使って人の耳再建を行ったと発表した。
 AuriNovoは、治験、患者適合、3Dバイオプリントされた生きた耳インプラント。人間で初のフェーズ1/2a治験で画期的な再建処置は、小耳症患者にとってAuriNovoの安全性と予備的有効性の評価である。小耳症は、稀な先天性奇形で、片方または両方の外耳が欠損あるいは発育不良となっている。小耳症は、米国では年間、約1500名の赤ん坊に影響を与えている。この変形インプラント処置は、Arturo Bonilla, M.D,をリーダーとするチームで行われた。同氏は、小耳症に特化した優れた小児耳再建外科医であり、小耳症先天性耳奇形研究所の創始者、ディレクタ。

「世界中から数千の小耳症の子どもを処置した医者として、この技術が小耳症患者とその家族にとって意味があるものとのヒントを得た」(Dr. Bonilla)。

AuriNovoは、3Dバイオプリンティング技術を使って作製された患者に特化した生きた組織インプラント。これは、生まれながら小耳症Grades II-IVの人々の外耳の外科的再建用。米国FDAは、AuriNovoを希少薬、希少小児疾患指定に承認している。

「この研究によりわれわれは、患者自身の軟骨細胞を使用する耳再建のこの新しい処置の安全性と美的特性を詳細に研究できる。肋軟骨を摘出する、あるいは多孔性ポリエチレン(PPE)インプラントを利用する現在の耳再建外科的方法をAuriNovoが、いつか、置き換える標準治療なることを希望している。AuriNovoインプラントは、再建に肋軟骨を使用するよりも侵襲性が少ない外科処置である。それが、PPEインプラントで再建するよりも柔軟な耳にもなると見ている。AuriNovo生組織インプラントは、小耳症患者には、その外観を変え、自信と自尊心を構築することが優れたソリューションとなるようよに設計されている」(Dr. Bonilla)。

AuriNovo臨床試験
フェーズ1/2a臨床試験は、片側小耳症の患者の外耳を外科的に再建するためにAuriNovoの生きた組織耳インプラントのマルチセンタ、単一チーム、期待されるオープンレイベル段階の研究。臨床試験は、AuriNovoを使い小耳症の耳再建で安全性データを収集し、予備的有効性データを評価する。これは、手術結果と FACE-Q Kids質問から全般的な満足度により計測される。患者の耳形状に特別に一致するように反対の耳を3Dスキャニングした後、AuriNovoが患者自身の耳介軟骨細胞を3Dプリントされた、生きたフルサイズ耳構造に組み込む。これは、患者の小耳症の耳を置き換えるように設計されている。試験は、11名の患者を登録し、ロサンジェルスとサンアントニオで実施される予定。

独自の3Dバイオプリンティング技術
3DBioは、治療アプリケーション向けに生きた組織のインプラント作製を可能にする独自技術を開発した。同社は、初の3Dバイオプリントされた生体組織インプラントを作製するとともに、技術プラットフォームサポートに必要なプロセススイート全体とエンジニアリングソリューションも作製した。プラットフォームは、治療製造のためのFDA要件を満たす専用であり、十分な量で細胞を素早く拡大するための独自のセルプロセスを含む。ColVivo治療グレードバイオインクは、重要な生体的、流動的特性を持つ。無菌ワークフローを可能にするGMPrint 3Dバイオプリンタは、並外れた品質と速度を組み合わせている。Overshell技術は、生体インプラントに非永続的構造サポートを付加している。