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4D複合プリンティングでドローンのウイング改善

May, 19, 2022, Montreal--コンコーディア大学のSuong Hoa教授と学生チームは、小型航空機を造りやすく、より燃料効率よくする製造技術を開発した。

UAVsは、航空界で成長を続ける分野を占める。Composite Structuresに発表された新しい論文で、Suong Hoaと共著者は、UAV翼を安価に製造し、飛行をより効率的にする方法を提案している。

Hoaは、工学・コンピュータ科学、Gina Cody Schoolの機械、産業・航空宇宙工学教授。同氏が開発した複合物4Dプリンティングとして知られる技術を使い、研究チームは、適応型翼後縁準拠(ACTE)変形翼を作製する新方法の応用について実行可能性研究を行った。実験技術は、一般に使用されているヒンジ結合ウイングフラップを、主翼に取り付けられているが、最大20°まで曲がるものに置き換えている。

「われわれの論文は、この種の翼を利用するUAVは、小型、中規模の乗り物で、かなりの荷重を支持できる」とコーディア複合センタディレクタ、Hoaはコメントしている。

材料の反応を利用
4Dプリンティングは、ロケーション毎に材料を変えることを除けば、3Dプリンティングと同じである。特別な刺激、例えば水、寒さ、熱に反応するので別の材料が利用される。最初のプリンティングはフラットな表面で行われる。次に刺激に触れて、反応が起こり、表面形状を変える。第4次元(4D)は、元のフラットな材料の変化した構成のことである。

複合材料4Dプリンティングは、もっと複雑である。3Dや4Dプリンタで一般に使用されるソフトな、生地のような物質ではなく、レジンで所定の位置に保持されている長くきめ細かいフィラメントの丈夫な組合せを利用する。各フィラメントは、わずか10µm厚である。4D複合プリンタは、互いに90°の角度で、そのフィラメント-レジン混合を超薄層で展開する。次に、層が圧縮され、180℃で、オーブンで硬化され、次に0℃に冷却され、硬いが脆くない物質となる。

論文の著者によると、これによりウイングフラップの上と下の面の間に挟まれた均一な湾曲の材料部分を作ることができる。それは柔軟であるが、翼が飛行機動性に必要とする20°の変形をサポートするだけの強度を持つ。

「そのアイデアは、飛行中にその形状を簡単に変えられる翼を持つこと。それは、固定翼飛行機に比べると、利点は大きい」(Hoa)。

同氏は、複合4D技術は、あらゆる種類のアプリケーションに大きな可能性があると考えている。
(詳細は、https://www.concordia.ca)