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スマートフォンスクリーンで活性化される3Dプリント薬剤

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January, 11, 2022, London--UCL研究者が開発した新しい3Dプリンティング技術で、スマートフォンスクリーンの光を使って、薬剤をプリントできる。

その方法により、病院、遠隔地あるいは患者宅で個人化医療に簡単に備えることができる。International Journal of Pharmaceuticsのレポートは、薬剤のスマートフォンベース3Dプリンティングの初の研究である。

論文の主筆、Ph.D研究者、Xiaoyan Xu(UCL(薬学部)は、「この新しいシステムは、一般に薬剤が販売される仕方とは異なる正確な投与量を必要としている人々に役立つ。また、必要な投与量が定期的に変わる人々にとっても有用である。錠剤の形状やサイズもカスタマイズ可能であるので、薬剤が血流に放出される割合を柔軟にできる。高齢者の薬剤負担を軽減するために、多数の薬剤を含むポリピルのカスタムプリントさえ可能である」と説明している。

研究の共著者、研究フェロー、Dr Atheer Awadは、「3Dプリントされた薬剤は、より個人化された医療への重要な部分である。最終的には、人々が家庭で独自の薬剤をプリントできるようになること望んでいる」と付け加えた。

研究チームは、新しいスマートフォンベースプリンタ、UCLスピンアウトFabRxと共同開発したM3DIMAKERプリンタを使用した。

さらなるトライアルが成功し、その医療技術が規制認可を受けると、患者は、コーヒーメーカーサイズの固有の医療3Dプリンタを自宅に所有することが可能になる。

患者は、Printlet (3Dプリントされた錠剤)のベースを形成する個人化レジン配合を受け取り、光反応生化学物質に溶かした必要な薬剤を構成する。医者が、薬剤の投与量を処方する。患者は、薬剤溶液を患者のプリンタのレジンタンクに注ぐ。次にモバイルアプリを使って、Printletの形状をカスタマイズする。患者は、スマートフォンをプリンタに挿入し、そこでスクリーンからの光が薬剤溶液と相互作用し、薬剤の規定量で、適切なサイズと形状のPrintletに固化する。

最新の実証概念研究のために研究チームは、2つの一般的なスマートフォンを使って同システムをテストした。プリンタは、最高輝度でスマートフォンスクリーンに適合するようにキャリブレートされている。チームは、一般的な抗凝血剤、ワルファリンを含むPrintletを様々な用量、サイズ、形状(キャプレット、ダイヤモンド、薬剤の放出を速める格子)で準備することに成功した。

ワルファリンPrintletを消化管を真似たラボモデルに溶かすことで薬剤がどのように血流に吸収されるかをチームはテストした。ワルファリンが、24時間で徐々に放出されることをチームは確認した。ワルファリンが放出されるスピードは、Printletの形状とサイズにより変わった。このことは、所定の薬剤がどの程度の速さで血流に吸収されるべきかによって、錠剤をカスタマイズできることを示している。

研究者によると、その方法は、まだ安全性検査の必要がある。使用するレジンの安全性などである。その後で、Printletは、ヒトの治験でテスト可能となる。3Dプリントされた薬剤の規制フレームワークは、早期に必要さされている。
(詳細は、https://www.ucl.ac.uk)